ブリーダーであるかどうかは飼育頭数や繁殖回数では測れません。
愛好家とブリーダーの違いはどこから来るのでしょう。飼育頭数の違いだと思われますか?繁殖回数だろうと考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし世の中にはブリーダーよりも多くのハムスターを繁殖させている愛好家が存在します。では、何をもってブリーダーを愛好家から区別させるのでしょう。
答えはこのサイトを読んだのちのあなたの中に芽生えてくることですので、即答は控えます。
しかしまずこれだけは理解してください。愛好家であるのかブリーダーであるのかは、飼育歴や繁殖経験、頭数や種類の多さで決まるものではありません。
遺伝学は、毛色・柄模様・毛質などの予測、健康な個体を得る為の交配技術に密接に関わってきます。
ブリーダーの第一歩は"考えて繁殖すること"から始まります。
ブリーダーにとってのブリーディングの目的は、より美しく、健康なハムスターを生み出す事にあります。
もちろん「この子(飼っているハムスター)がかわいいから子どもを出したい」とはブリーダーも考えます。しかし可愛がっているハムスターだから、というある種盲目的な愛情だけでは繁殖に踏み切りません。ハムスターの状態、遺伝的要素、理想的なペアリングの相手、生まれてくる子ハムの毛色、柄模様、毛質等の予想etc.を考え合わせた上で初めて繁殖に踏み切るのです。
ある程度生まれてくる子ハムの予想をたてる為に毛色や柄模様・毛質などを遺伝子ベースで考えて繁殖するのは、愛好家にないブリーダーの特徴のひとつです。次の世代に出したい形がでなくとも、それ以降の世代で出るようにと遺伝子の流れを考えて繁殖計画を練ります。毛色遺伝学をもとに計画性をもって繁殖を行なうのです。
ハムスター愛好家の中には様々な毛色や毛質、模様あるいは品種のコレクションを楽しむ人も多いようです。これをあえてブリーダーにあてはめるとしたら、ブリーダーが集めるのは遺伝子だと考えてもいいかもしれません。
「愛好家だって遺伝を勉強する人はいるではないか」と反発を覚えられた方もいらっしゃるかもしれません。
私たちは、ハムスターを繁殖させ、生まれた子ども達を有償であれ無償の里子という形であれ他人に渡すという行為のもとでは、それを行う人はブリーダーであるべきだと考えています。つまりハムスターを愛し育ててその死を看取るだけではなく、その個体の一生の中にブリーディングを組み込むのであれば、ブリーダーと同じく繁殖に関する知識を身につける必要があるということです。手持ちのハムスターを繁殖させ、生まれた子の一部を、あるいは全部を里子などの形で他人に渡す……ここには「私は単なるハムスター愛好家だから、繁殖マニアだから、素人だから、好きにしていい」という言い訳は成立しないし、させてはいけないと私たちは考えています。
ブリーダーは、愛好家のみなさんにも毛色遺伝学の勉強をするだけに留まらず、そろそろ実行に移していただきたいと切に願っています。
また今まで遺伝なんて考えてもみなかったというみなさんには、ぜひとも本ガイドを読むことによって私たちブリーダーの考え方やブリーディング知識に触れてください。
昨今、喜ばしいことに愛好家の中にも遺伝に興味を持たれる方が増えてきました。
しかし大変残念なことに、遺伝知識のない仲間うちで「これは〜なんだよ」と教えて単にお山の大将に収まるだけで満足されてしまう方、遺伝知識があること,遺伝を勉強していますという姿勢を免罪符にして無茶な繁殖を行なっている方も世の中にはいるようです
ブリーダーとして遺伝について学び続け、身につけた遺伝知識を数多くの他人と共有して国産ハムスター全体の質の向上に努めることは、大事なつとめのひとつといえます。
※ 特に平成17(2005)年9月1日から施行された「動物の輸入届出制度」の影響でハムスターの輸入が激減するようなった現状では日本国内におけるハムスター全体の質の向上と維持は緊急課題であるとすらいえるでしょう。
遺伝学は毛色、柄模様、毛質に関する情報だけではありません。
交配技術や、ライン作りでの弊害、マイナス面を補いながらの系統維持。疑問についてとことん探求し、現時点での最良の方法を模索する――そうしたブリーダーの経験情報は大切なものです。素晴らしい個体を作ること、系統を維持すること、更に系統作りそのものがブリーディングの成果といえます。そしてこの系統網作りやブリーディング技術の継承も重要になります。
そもそもどの動物の繁殖をするにせよ、ブリーダーは勉強しつつ、身につけた知識による推測を用いて繁殖を行っていきます。更にその知識を他の人々に伝えて、自分の愛する動物の質の向上に努めていくものです。(しかしネットのような不特定多数の人間の前で得てして誤解を招くかもしれない、正しく理解されない恐れがあるデリケートな技術方法の公開することはありません。)
以上をふまえてみて、ただ単に自分の飼育動物を繁殖させ、数をこなせば経験値が上がって自然とブリーダーになれるわけではないというのが解かりはじめてきたのではないでしょうか。では次の章でブリーダーについてを分類し、それぞれについてを説明しましょう。
はじめに
各ハムスターについて
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